スマートシティ(OTセキュリティ)

スマートシティには、近未来的で便利な都市という側面と、人口、特に熟練工が減る中でのインフラの維持に工夫する側面とがあると考えられます。

image (Image Source: power-technology.com )

都市の住民が快適に過ごすために、ビルや新交通システム等はネットワークにつながり、高度な自動化がなされるでしょう。 それを実現する電力等のインフラの維持にかかわる機能についてもネットワーク技術を利用した自動化が進展すると考えられます。

しかし、こうしたネットワーク化、自動化を進める際に「隙」があるとサイバー攻撃で狙われうる時代になっています。

image (Image: Deutsche Bahn)

ある時点では隙がなかったはずなのに、いつしかハッカーのつけいる隙ができてしまうということも考えられます。これは、システムを構成するハードウェアやソフトウェアの弱点を探す人たちが世界中にいるためです。

攻撃する側が有利とされる中で、守り続けるためにはどういった対策が考えられるでしょうか?

遠隔医療のように、システムについてもネットワーク越しに定期健診を行うこと等が考えられるかもしれません。

都市の新しい姿を想像しながら、そのセキュリティを維持することを考えてみましょう。 前者はデベロッパーの実証への参加を、後者は他の研究機関等との共同研究を想定しています。

  • LTE経由でのセキュリティ検証を実施 image

  • スマートシティの電力送配電機能を模擬したシステム image (出典: 制御システムセキュリティセンター多賀城本部)

  • 都市模型 image (参考: https://www.mori.co.jp/urbanlab/line_up/model.html)

いま取り組んでいるテーマ

  • スマートビル — ビルの空調や照明を管理するシステムをクラウドから制御できるようにしたうえで、そのセキュリティを検証しています。BACnetのような建物設備向けの通信規格が対象です。共同研究先の大学に実験環境があります
  • 鉄道 — 列車の位置と速度を無線でやりとりして制御する仕組み(CBTC)をシミュレータ上に再現し、通信が乱されたときに何が起きるかを在学生が調べ始めています
  • ネットワークファジング — 通信機器に大量の変則的なデータを送り込んで弱点を探す手法です。最初に与える入力の作り方によって、どれだけ効率よく弱点にたどり着けるかを比較しました(2026.3 電子情報通信学会総合大会 ジュニア&学生ポスターセッションで発表)
  • 衛星の地上局 — ソフトウェア無線(SDR)で衛星の電波を受信する装置を、ゼミ全体の共通テーマとして扱った年もあります

制御システムセキュリティセンター(CSSC、仙台)などを訪問し、実機に触れて確かめる機会も設けています。教室の画面越しでは分からないことが、現場には必ずあります。

これらの成果はゼミの活動と発表の記録にまとめています。